生活支援の場の看護・介護リーダー塾3回目高口光子氏
テーマ 「面談技法」
9月5日(木)「高口光子の生活支援の場の看護・介護リーダー塾」3回目が「面談技法」をテーマに開催されました。
「退職意向が強い職員への面談デモンストレーション」が行われましたが本セミナーならではだな。と改めて感じました。
登壇者は、
・高口光子(元気がでる介護研究所代表):退職意向が強い職員
・佐伯美智子(合同会社MUKU代表):ユニットリーダー
・中迎聡子(いろ葉代表):介護主任
・植賀寿夫(デイサービスそうら代表):事務長
・藤渕安生(デイサービス玄玄代表):施設長
セミナー内容・印象に残った場面
特に印象に残った場面が、高口さんの退職意向を受けて面談をした中迎介護主任と植事務長が今後の方針を検討する為に藤渕施設長と話をする場面でした。
中迎介護主任「高口さんはおしゃれ、マニュキュアをしたい。と言っていますが良いですか?もしダメなら理由も含めて教えて下さい」
藤渕施設長「植事務長、就業規則では服装やマニュキュアについて定められていますか?」
植事務長「服装に関する規則はありますが、マニュキュアに関するものはありません」
中迎介護主任「藤渕施設長、マニュキュアについてどうすればいいですか?」
藤渕施設長「私の個人的な考えですが、仕事に支障がない範囲。爪に色を塗る程度なら良いと思います。付け爪などをすると介助中に入居者を怪我をさせる可能性がるので許可できません」
中迎介護主任「高口さんだけじゃなくて、他の職員も喜ぶと思います」
藤渕施設長「あくまでも私の個人的な考えです。当座はそのように対応し、今後のルールについては職員間で話し合って皆さんでルールを決めて下さい。植事務長、中迎介護主任。宜しくお願いします」
面談の一場面ですが、皆さんは上記のやり取りをみてどう感じましたか?自分が介護主任だったらどう対応しましたか?事務長、施設長だったら。。
私が「凄いな~」と思ったのは、
・中迎介護主任の「マニュキュアをしたいと言っていますがいいですか?ダメなら理由も教えて下さい」という発言です。
退職意向のある職員との面談を重ねるなかでお給料を始め条件面での不満も明らかになってきました。しかし、お給料に関しては出来ることと出来ないことがあります。少しでも職員の希望を叶えたい。働き易い職場を作りたいという「職員を思う気持ち」が伝わってきました。それに、ダメだった場合の理由を聞くことも大切なこと。皆さんは理由も含めて伝えていますか?ただ「ダメだって」と現場に伝えていませんか?
・藤渕施設長「植事務長、就業規則では服装やマニュキュアについて定められていますか?」という発言です。
多くの管理者が就業規則を使いこなせていません!個人の主観で物事を決めています。ですので、「言う事がころころかわる」「ダメな理由を聞いても説明してもらえない。納得できない」ということが起こります。改めて就業規則がチームをまとめるうえでの武器になることを感じました。
・藤渕施設長「私の個人的な考えですが、仕事に支障がない範囲。爪に色を塗る程度なら良いと思います。付け爪などをすると介助中に入居者を怪我をさせる可能性がるので許可できません」という発言です。
「個人的な考え」という点とダメな理由をしっかりと答えられる。
・藤渕施設長「あくまでも私の個人的な考えです。当座はそのように対応し、今後のルールについては職員間で話し合って皆さんでルールを決めて下さい」という発言です。
就業規則で定められてないことを確認し当座の対応を指示すること。個人の考えを押し付けることなく「今後のルールについては職員間で話し合って皆さんでルールを決めて下さい」と自分達のことは自分達で決めるよう方針を示し権限を委譲すること。凄いです。
次回のリーダー塾
次回のリーダー塾は下記の通りです。
日時:10月10日(木)
テーマ:介護現場のコンプライアンスを知る
皆さんのご参加をお待ちしています。